Thursday, 3 January 2013

一人の生徒に複数の教師 - Simultaneous Multiple Teachers

トミー・ジョンソンと私は長い間親友であり、いろんな物事に関して同じ考えを持つことはとても自然なことでした。私たち二人が同時期に教えていた生徒も多くいましたが、それは私たちにとって大変自然なことであり、お互いが同じような考えを持っていたので、問題が起こることなど全くありませんでした。ロサンジェルスで私たちが活動し、教えてきた25年間、私たちは何十人もの生徒に対して、お互いのレッスンを受けるように勧めたものでした。また同様に、ハーヴィー・フィリップスからも何度も電話があり、ロサンジェルスに訪れる生徒へのレッスン依頼を受けたことを覚えています。幸い、私たち金管の世界の大部分では、生徒が1人以上の先生と共に勉強していくことが受け入れられています。


しかしながら、いつもそんな状況でばかりではありませんでした。今日でさえ私たちは、時折、仲間の先生の警戒心や不安感のようなものに出くわすことがあります。ヨーロッパの大都市でテューバ奏者たちがコンサートをやる際などに、地方の生徒達がそのコンサートに行くのをその先生によって止められるというようなことが起こるのです。「自分の生徒にはその演奏会に行ってもらいたくない。」と、神経質な先生は言うのです。しかしながら、普通の人間なら「その演奏会には行ってはいけない!」と言われれば、ますます行って聞きたくなるもので、その生徒は落胆してしまうのです。また、時々、マスタークラスがキャンセルさせられるという事態になることもあります。それは特に、古いソビエト地区の東欧の国々で起こります。「学生にとって悪い影響があるかもしれない」という理由からです。幸いにも、このような考え方は現在ではまれであり、そういった事態は減ってきています。


もちろん、1人以上の教師に付いて勉強することに、何か特別なルールがあったわけではありませんが、私たちが考える常識のようなものがいくつかあります。


教師と生徒がレッスンの事に関して、常に誠実であることはとても大切なことです。もし、秘密にしなければならないようなことがあるのなら、何かそこに問題があることは明らかであり、そのレッスン自体に価値があるのかどうかということが疑問になってくるでしょう。

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